ハチトケンシとピーエム2.5 :委員のつぶやきコラム

 漢字で書くと「八都県市:首都圏4県都と4政令市」。6年前に揃って域内の自動車排ガスを規制、あの懐かしい?「ディーゼル排ガスの黒煙」が出せなくなったのです。
 英語で書くと「PM2.5」、イレブンpmの親戚ではありません。同じく排ガスから出る微小粒子状物質のことで、国は平成21年9月9日付けでこれに係る環境基準を米国並みに設定しました。

 究極の利便性?の自動車から排出される物質が「人の健康を損なう」時代。私達は利便性と環境保全の狭間で、色々な場面で選択を迫られるようになりました。
 登山だって「与えるインパクトと自然保護」のムジュンを考えさせられる時代です。せめて「緑の増殖につくせる」ようにと、行動しています。

大島文雄

山岳映画サロンの夕べ 池袋、横浜 2010年6月 [終了]

山仲間が美しき自然を捉えて贈る山岳映画サロンの夕べの案内 [終了]
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● 2010年6月1日(火)
山岳映画サロンの夕べ
豊島公会堂(池袋駅東口5分 豊島区役所隣)
開場 PM5:45 上映 PM6:15
定員:1006名、満員の際はこ容赦下さい
主催:山岳映画サロン

大山山頂のトイレ汚泥のエコ活動記録
尾瀬燧ヶ岳のダイナミックなテレマーク春スキー
など

● 2010年6月9日(水)
第11回 山岳映画の夕べ(横浜)
神奈川公会堂(JR東神奈川駅、京急仲木戸駅、東急東白楽)
開場 PM5:50 上映 PM6:20
定員:562名、満員の際はこ容赦下さい
主催 山岳映画サロン・横浜山岳協会

栃木県仙人ヶ岳トレイルラン
キタダケソウを訪ねて
など

投稿:野本

4月の水質調査は大雪で一週間延期でした

2010年2回目の4月の水質調査は、当初の予定日が41年ぶりの大雪で調査不可能となり、一週間後の4月24日にカタクリパトロールも兼ねて実施しました。

3月の調査時より水温は上がっていますが気温は全般に2~3℃低く、水量は融雪のためかかなり多めでした。

寒さのためかカタクリは殆ど咲いてなく、ハシリドコロは御前山では普段この時期に満開ですが、まだまだ蕾しかなく、株の数も少ないようでした。バイケイソウも若葉が出たての直立状態、また、ネコノメソウもまだまだ小さく仔猫の目のようでした。

投稿:ヤマネ

社)日山協 自然保護指導員 新規申請手続きのご案内 2010年 [終了]

社)日本山岳協会 自然保護指導員 新規申請手続きのご案内 2010年 [終了]

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 東京都山岳連盟では、社)日本山岳協会の「自然保護指導員」規定に基づき自然保護指導員の認定申請を取り扱っております。本年も、下記の要項で自然保護指導員の募集と認定講習会を行います。
 加盟団体からのご推薦、山岳環境の保護に関心のある個人会員の皆様のご応募をお待ちしております。
 都岳連自然保護委員会では、御前山のカタクリパトロール・水質調査、雲取山での定点観測・トイレ調査や一般の方を対象とした春・秋の自然観察会、高尾山クリーンハイクなどの自然を守る活動を定期的、継続的に推進しております。また、自然保護指導員の皆さまにもこれらの活動にご協力をいただいております。

1.  募集条件と人数
 条件:
  (1)東京都山岳連盟加盟団体の会員、または都岳連個人会員である方。
  (2)入山日数が多く山岳環境の保護・保全活動を自覚的に実行できる方。
  (3)実地・机上講習会を受講できること。
 定員: 20人 (定員になり次第締め切りますので、早めにお申し込みください)

2.  実地・机上講習会
 6月27日(日) 10:00から16:30を予定 雨天決行
 集合:  JR五日市線 武蔵増戸駅前 9:00
 場所:  あきる野市 横沢入 (天候により変更あり)
 研修内容:地理・地勢、活動の現状と山の自然保護関連法規

3.  講習および認定費用等
 講習会費用は 5,500円(資料代、講師料、保険代等)
 また、指導員認定登録手続きで腕章、証明書発行費用、推薦事務費として 4,500円が別途必要となります。
 認定証明書は、2011年4月1日から5年間有効です。

4.  申し込み方法
(1)申し込みの期間
 5月25(火)から6月25(金)
 事務局に電話かメールで予約の上、申請書の郵送と講習会費をお振り込みください。

(2)申請書に必要事項を記入の上、都岳連事務局にご郵送ください。

(3)講習会費を郵便振替でお振込みください。
 「自然保護指導員 新規認定講習会受講費」と明記し、5,500円をお振込みください。
 郵便振替 口座番号 00130-9-317605番
 郵便振替 口座名義 社団法人東京都山岳連盟

 なお、講習会への参加が日程上難しい方には講習を別途準備いたしますので、お申し出下さい。

5.問合わせ・申し込み窓口
 〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-10 パークサイド7ビル 2F※移転後
 社)東京都山岳連盟 事務局
 電話: 03-3526-2550(月曜から金曜の13時から17時)
 Eメール:
都岳連事務局宛へ

御前山のカタクリは雪に埋もれカタクリパトロールは一時中止

奥多摩の御前山のカタクリは雪の下に埋もれたため2010年カタクリパトロールは一時中止です。4/24日(土)以降は予定通り実施します。
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41年ぶりの一番遅い積雪を記録した本日、2010/04/17(土)御前山も雪でした。多い所で30センチ位。来週から予定していたカタクリパトロールは、23日(金)まで中止とします。
4/24日(土)、25日(日)、および5月9日(日)に実施しますので、ご協力いただける方は改めてご連絡をお願いいたします。

大きなつぼみのカタクリは、写真のように雪の下に埋もれてしまいました。今後の影響が心配されます。
御前山でのカタクリ保護ロープの設置では、ロープは張れませんでした。鉄杭やロープなどの資材の荷揚げと注意を呼びかける看板のみ設置しました。

なお、この期間中にご協力を予定されている皆さまには別途ご連絡をいたしました。
本日の悪条件の中での作業に参加された皆さま、お疲れさまでした。

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投稿と写真: 小高、森谷

写真: 雪の下のカタクリ、参加者と御前山の雪景色、都岳連自然保護委員会が設置した看板

高尾山のクリーンハイクのご案内 (2010年度) [終了]

セッコクの花咲く高尾山クリ−ンハイキングのご案内 (2010年度) [終了]

 新緑の高尾山で登山道の清掃ハイキングとセッコクの花の観賞を行います。
 ゴミの無い、花と緑の美しい山。自然環境保全活動の裾野を一緒に広げていきましょう。

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実施日  2010年6月6日(日) 雨天決行
集合   京王線 高尾山口駅前 午前9時
     (東京都山岳連盟の青い旗が目印です)
申し込み 不要、集合場所に直接お集まりください。
参加費  無料
持ち物  昼食、水、雨具、軍手、ゴミばさみなど
     日帰りハイキングのスタイルで参加してください。
解散   午後1時ごろ、高尾山山頂で感謝状を差し上げて解散になります。
主催   (公社)東京都山岳連盟 自然保護委員会
問い合わせ
     (公社)東京都山岳連盟 事務局へ電話かメールでお願いいたします。
      Tel: 03-3526-2550(月から金曜日の13時 – 17時)
      E-mail: ※都岳連事務局宛に

  6月は全国環境月間です。当委員会では、国連が定めた6月5日の世界環境デーに一番近い6月第一日曜日に、この企画を20年近くも続けています。毎年、多くの方が参加してくださいます。
 この時期は、杉の木などに付着するランの「セッコク」の花が美しく咲いていて参加した皆さんが楽しまれています。双眼鏡か望遠鏡があればよく見えます。この他に、シャガ、ジャケツイバラ、サイハイランなどの花も見られます。
 気象、写真、ハイキングなどの話もあります。お友達、ご家族で、お一人でもお気軽にご参加ください。
 なお、多人数の団体でご参加の方は事前にご連絡をお願いいたします。

写真: シャガの花

都岳連 自然保護委員会のゴミ袋ものがたり

都岳連 自然保護委員会のゴミ袋のお話

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 6月の環境月間に行われる高尾山のクリーンハイクなどで配布しているおなじみのゴミ袋についてのお話です。

 自然保護委員会のゴミ袋配布は、昭和47年にゴミ持ち帰り運動をしようと、国立公園協会が一主婦の提案を取り上げて始めたのをきっかけに、都岳連自然保護委員会も協力しようと始めました。新宿駅で11時55分発の夜行列車に乗る人に配られたのです。

 最初は白いレジ袋を買って配りました。次の年、当時の委員長の稲垣さんが、袋を寄付していただける会社を見つけて、自然保護憲章と東京都山岳連盟自然保護委員会の名を入れてもらって作りました。しばらくこの状態が続き、山小屋で重宝がられ、山小屋組合が山と渓谷社にたのんで、大量に作られるようになりました。2006年あたりから袋は小さくなりました。

 ゴミ袋は野本さんや宮地さんに山と渓谷社から運んでもらっていました。

投稿: 椎名
写真は、残っていた今までのゴミ袋です。写真を右クリックして新規のページで表示すると大きくなります。

映画「アイガー北壁」を観ました。

先日、有楽町で「アイガー北壁」を観ました。

今を去る約50年前、高校山岳部顧問の先生から借りて読んだ、ハインリッヒ・ハラー著「白い蜘蛛」が、僕の山への憧れの原点でした。それに出てくる「ヒンターシュトイサー・トラバースルート」等、未だに鮮明に記憶に残っています。
防風・防寒・防水具は木綿だし、ザイル(ロープ)はマニラ麻、鉄のカラビナ、ピッケルとハンマーの柄はヒッコリー材という時代。
吹雪、嵐、高度感、記録映画ではないかと思わせるリアルさです。
男の壮絶なドラマに仕上がっていました。

一見の価値アリです。

投稿: 徳永

ご参考 オフィシャルサイト http://www.hokuheki.com/

カタクリパトロール隊員の募集(2010年度) [終了]

カタクリパトロール隊員の募集(2010年度)  ※雪のため日程を変更しました

p20080131katakuri1.jpgのサムネール画像

 社)東京都山岳連盟自然保護委員会ではカタクリの群生で知られる御前山でパトロールを実施しています。
 開花まで7年もの年月をかけるカタクリを心ないハイカーや盗掘から守り、また沢水の汚染を訴え、山のマナーや山岳トイレ対策などの普及、啓もう活動がその目的です。
 今年も自然保護指導員や山岳環境問題に関心のある方のカタクリパトロールへのご協力をお願いいたします。

期 間  4月17日(土)、24日(土)、25日(日)、および5月9日(日)

      4月17日(土)〜25日(日)、および5月9日(日) ※17日の降雪のため上記に変更しました。ご協力いただける方は改めてご連絡をお願いいたします。2010/04/17変更

   4月17日は保護柵の設置、5月9日は撤去日です。特に多くの方の参加をお願いいたします。

集 合  平日: JR武蔵五日市駅 9時、 土・日・祝日: 同 8時
           5月9日(日)は9時です。
コース  月夜見第2駐車場〜御前山
持ち物  行動食・軍手・ゴミはさみ、 通常のハイキングスタイルでご参加下さい。

申し込み 4月3日までに、次の連絡内容を下記宛にFAX、または
メール
して下さい。
    自然保護委員会事務局   FAX ※現在使用していません
    携帯電話では、右のQRcodeから連絡先メールアドレスが読み込めます。

※岳連加盟団体から広く募集すること、車の乗車定員の制約などから、ご参加いただく期日を調整をさせて頂く場合がありますのでご留意ください。

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—- 連絡内容 ここから—-
希望日
氏名
住所
年齢
所属団体(あれば)
電話・携帯
FAX
メールアドレス
—- 連絡内容 ここまで—-

※ご記入頂いた個人情報は、自然保護委員会で責任を持って管理させて頂き、カタクリパトロール以外の目的で使用することはありません。

◎東京都山岳連盟自然保護委員会では、毎年4月中旬にカタクリパトロールを実施しています。この永年の活動が認められ、平成15年には山と渓谷社より「山岳環境B賞」が授与されました。

第11回 丹沢・広沢寺の岩場清掃集会 2010/3/7

第11回 丹沢・広沢寺の岩場清掃集会

2010年3月7日(日) 午前中雨天
東京都山岳連盟、神奈川県山岳連盟、広沢寺周辺里山を守る会の協力者などが80名集まり、降る雨の中で予定通り清掃活動を行った。
清掃活動を始める前に各団体代表のあいさつ等があり、東京都山岳連盟では前都岳連自然保護委員長、加藤秀夫氏が代表してあいさつされた。
当初はトラック6台のゴミがあったけれど、最近のゴミはタバコ関係のゴミと食べ物等のゴミが主になった。
毎回都岳連自然保護委員会から運んだゴミ袋は、今年は都岳連日本山岳耐久レースからのゴミビニール袋を運んだ。

都岳連関係者も十数名参加、協力して下さった。
これからも毎年岩場周辺の清掃集会を行う予定ですので是非ご参加をお願い致します。

                      都岳連自然保護委員  野本

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広沢寺の岩場を楽しむ岳人に守っていただくルール5ヶ条

(1) 車両は2つの広沢寺前駐車場(無料)に置いて歩いて現場に行くこと。
(2) トイレは駐車場のトイレ。または、駐車場から500m上がったトイレを利用すること。
(3) 岩場周辺には、テントを張らないこと。
(4) 炊事等をしないこと。
(5) 帰りも清掃して帰ること。

写真: 広沢寺の岩場を守る会事務局からの提供
     参加者の皆さん、オートバイなどの不法投棄

奥多摩の2010年の水質調査が始まりました。

2010/3/6(土) 啓蟄に合せて「水質調査の虫」達も活動を開始しました。

予報通り朝が最高気温で徐々に温度は下がっていきました。
駐車場では昨年3月の倍の外気温で12℃もあり、取水も容器洗いもとても楽でした。

注目の湧水地では、さすがにこの時期に動物の泥浴びの痕跡は有りませんでしたが幾つかの足跡があり、大腸菌の判定では反応があり、20個以上のコロニーがでました。

霜柱で10cm近く浮いた山道をドロンコになって下山しました。山はまだまだ茶色の世界で樹間をカケスだけが勢いよく飛び廻っていました。

投稿:ヤマネ

2010年春 新緑の奥多摩ハイキングと自然観察会のご案内 [終了]

新緑の奥多摩ハイキングと自然観察会:五日市丘陵の横沢入(2010年 春)  [終了]

定員に達しましたので、申し込みを締め切らせていただきました。
高尾山のクリーンハイクや秋の自然観察会へのご参加をお願いいたします。

新緑の五日市丘陵でハイキングをしながら春の自然や山野草、地形や歴史などを見ていきます。東京都の里山保全第一号に指定された横沢入には豊かな里山の自然があり、終点の上村会館ではスタッフ手作りの旬の山菜てんぷらと山菜の味噌汁を味わいます。
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期日  2010年5月16日(日)
集合  JR五日市線 武蔵増戸駅前 AM 9時20分 雨天決行
参加費 2,000円(保険料、資料代、山菜汁、山野草の天ぷらなど)
    都岳連の会員は1,500円
定員  60名(定員になり次第締め切ります)
主催  (公社)東京都山岳連盟 自然保護委員会
コース 初心者向き
    武蔵増戸駅→横沢入→天竺山→大悲願寺→秋川→上村会館 (予定)
解散  15時頃 上村会館解散予定(お帰りは武蔵増戸駅から)
持ち物 昼食、水筒、飴などの行動食、食器、雨具、軍手など
    ハイキングスタイルでご参加ください。
    軽登山靴かトレッキングシューズを推奨します。

申し込みと問い合わせ
   (公社)東京都山岳連盟 事務局へ電話か、メールでお願いいたします。
    参加者の決定:参加費の入金後に確定します。
    申し込みの締め切りは、5月11日(火)です。
    Tel: 03-3526-2550(月から金曜日の13時から17時)
    メール:
都岳連事務局 宛へ

    〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-10 パークサイド7ビル 2F※移転後
    https://mtshizen.togakuren.com/ または「都岳連 自然保護委員会」で検索

申し込み後に「春の自然観察会」と書いて参加費をお振込みください。
    郵便振り替口座番号 00130-9-317605
    振込先名称    (社)東京都山岳連盟

東京都の里山保全第一号に指定された横沢入は、五日市丘陵の中に貴重な自然が残る地域で、谷地田の景観と自然の生態系が保たれています。近くでは、伊奈石と呼ばれる良質の砂岩を産出して、江戸時代には信州伊那の石工が移住して石臼などに加工していました。
レンゲソウやウツギ、ジャケツイバラの花が咲く新緑の自然の中で、春の一日をお楽しみください。ミニハイキング講座、ミニカメラ講座もあります。
小学生は無料なのでご家族でもご参加ください。スタッフ一同お待ちしております。

写真:レンゲソウ(ゲンゲ)

多摩川の源流に位置する奥多摩御前山における自然水とし尿の調査研究2002年

多摩川の源流に位置する奥多摩御前山における自然水とし尿の調査研究 2002年

この資料は、社団法人 東京都山岳連盟 自然保護委員会により、財団法人とうきゅう環境浄化財団の支援を受けて、2002年度に調査出版されたものです。 リンクは自由ですが、引用する場合には出典と社団法人 東京都山岳連盟 自然保護委員会を明記ください。



p20091120okutamachousa2002.jpg
→ダウンロード ファイル
f20100228okutamasuishitu2002.pdf

御前山水質調査をはじめた理由

登山者が山頂をめざして汗をかき、冷たい沢水や湧水で喉の渇きを潤す時程、言いがたい喜びと自然の恵みを感ずることはない。

御前山は奥多摩の多摩川支流、栃寄沢をつめた所にあり、山頂のすぐ近く、御前山避難小屋の前に、数少ない山の湧き水がある。毎年、東京都山岳連盟主催の日本山岳耐久レース10月中旬に行われているが、飲み水の補給所として御前山避難小屋の水場を指定していた。ところが第3回日本山岳耐久レース(1995年)の時、この水場に東京都西部緑地公園事務所調査の看板掲示で、この水は飲めないことが示された。この掲示を受け、東京都山岳連盟自然保護委員会では、避難小屋にあるトイレが関係しているのではないかと考え、御前山は勿論、大ダワの避難小屋、都民の森、御岳山の長尾平、今熊山の各トイレについて現状調査を行い、環境庁(現在の環境省)及び日本トイレ協会とコンタクトを取った。
まず御前山避難小屋前の湧き水を採水し、東京都秋川保健所へ持参、水質調査を依頼した。期間は平成10年4月-9月まで6ケ月間であった。保健所に依頼するサンプリングには時間的制約(朝10時まで搬入)があり作業は困難を究めた。結果は登山者が多数入山する頃から水質が悪化することがわかった。そしてし尿持ち帰り用の便袋を開発し、持ち帰り運動を始め、同時に後記のアンケートをとった。

御前山避難小屋前の湧き水を調査の対象にした理由は、4月中頃からカタクリの可憐な花が山頂一面に咲きみだれ、現在はこの花の咲くシーズンに多くの登山者が山頂を訪れ大賑わいする。1日で2000名を越える登山者が訪れる日も往々にしてある。この登山者が生理現象をもよおすと、山頂直下の草むらで用足しをする。これらが頂上から流れる沢水にどのような影響を及ぼしているか、カタクリの花の保護とともに、自分達の手で水質調査に取り組みたいと考え、財団法人とうきゅう環境浄化財団に調査研究活動の助成を申し込み研究が認可された。

沢水にし尿が含まれているかどうかの水質検査方法は、日本環境整備教育センター仁木啓三氏より、自然保護委員及び自然保護指導員27名が水質検査の講習を受け、検査方法を体得した。また東京農工大学農学部環境資源科学科理学博士小倉紀雄教授及び鈴木君枝氏に、奥多摩体験の森指導センターで直接ご指導いただいた。
(資料の1ページより引用)

なお、P35の色の情報は2009/12/28の電子データ化の時点で原本にてほとんど読めない状態でした。また、p36は空白のページのため削除しました。
訂正: p1 年の誤りを訂正1996年→1995年、 p3 電気伝導度の単位の誤りを訂正  2010/02/28訂正 

多摩川の源流に位置する奥多摩御前山における自然水とし尿の調査研究(研究助成・一般研究VOL24-No.136)
著者 山本久子
発行日 2003年3月31日
発行 財団法人とうきゅう環境浄化財団

平成22年度 自然保護委員会 予定表

平成22年度 自然保護委員会 予定表  [2010.8.24 4版]

    ※下線の付いたイベントは一般の方を対象としています。

 
委員会
実施内容 /担当
準備事項
都岳連・日山協
2009年 12
5

5(土)企画会議、忘年会

12(土)〜13(日)雲取山 冬季環境調査 /調査

3月〜12月● 水質調査

自然保護指導員申請者確定 ※第1土曜日
都岳連3F会議室
2010年
1
26

26(火)委員会新年会

(上旬)指導員日山協へ申請 日山協新年会
2
15
16 指導員承認 日山協指導員承認

都岳連予算会議

※第3月曜日
岳連2F ※11/24場所変更

3
23

19(金)自然保護指導員通信 春号発行 /育成
20頃 指導員認定証明書交付

●3月〜12月 水質調査

カタクリパトロール隊員募集

指導員認定証明書交付

環境省表彰
7(日)広沢寺清掃
4
27

17(土)〜25(日)カタクリパトロール /調査
開花期により調整

11環境省 自然公園指導員活動報告 ジャンダルム3F ※3/23場所変更
5
25

9(日)カタクリ保護柵の撤収

15(土)委員研修 /研修

16(日)春の自然観察会(横沢入)/啓もう

31(月)新規指導員募集案内

25(火)都岳連総会
担当理事発表

※委員会日程変更4/27

6
22

6(日)高尾山クリーンハイキング /啓もう

27(日)日山協・自然保護指導員 新規認定実地講習 /育成

(未定)新人委員研修

5月25(火)〜6月25(金)自然保護指導員 新規募集期間

環境月間/全国一斉水質調査
17-18日山協委員研修 田代山・帝釈山
7
27

10(土)〜11(日)雲取山 夏季環境調査 /調査

   
8
24
   
9
28

14(火)自然保護指導員通信 秋号発行 /育成

  11〜12 日山協全国総会 新潟
10
26

10(日)〜11(祝)山岳耐久レース環境調査

17(日)耐久レース清掃[予定]

指導員・公開講習案内  
11
11

13(土)秋の委員研修(五日市?) /研修

14(日)秋の自然観察会(横沢入)/啓もう

26(金)日山協・自然保護指導員(更新)公開講習会 /育成

  ※第2木曜日
 日時変更8/24

※講習会日時変更7/30

12
4

4(土)企画会議、忘年会

11(土)〜12(日)雲取山 冬季環境調査 /調査

3月〜12月● 水質調査

(未定)自然保護指導員申請者確定 ※第1土曜日
2011年
1
25

25(火)委員会新年会

(上旬)指導員日山協へ申請  
2
8
(未定)指導員承認 (未定)日山協指導員承認

日山協新年会
都岳連予算会議

※第2火曜日

3
22
(未定)指導員認定証明書交付

カタクリパトロール準備開始

(未定)指導員認定証明書交付

環境省表彰

● 3月〜12月は、水質調査を毎月実施しています。

雲取山定点調査山行 2009年冬編

雲取山定点調査山行 2009年12月12-13日

今回のルートは機動力を活かして後山林道終点まで乗り入れる予定が片倉橋で車両通行止め。予定より2時間の歩程が加算されて12:30に三条小屋に到着。
2年前の北京オリンピック景気の折りスクラップ価格が高騰し、市街ではマンホールの蓋さえ盗まれ始めた時に林道の鉄製落石防止フェンスまで狙われた模様、止む無く行政は車両をストップしたとのこと。

3年前に完成したバイオトイレの調査
三条小屋ご主人より丁寧な説明を頂く。年間大小合わせて3千~4千人がトイレを利用し、メンテナンスには利用者からのチップを使用するが、大半の利用者はノーチップとのこと。
抜気、バクテリア活性ための温水には三条沢の水力発電を駆使し、未だ活性炭交換の必要は無いとのこと。
しかし、循環液が最初の計画より多く排出され、これはリサイクルの一環として小屋近くの畑の肥料に使っている。

高度1500mを過ぎても山道には猪のミミズ捕食跡が多数見つかる。程なくして雪上に血痕、谷底に手負いのニホンジカを発見した。今年も害獣駆除の猟が行われていて、三条ダルミ上部より犬の呼笛を耳にした。山頂を巻く途中でシカを解体中の二人のハンターに出会った。雲取には月に一回、猟犬とヘリで入山し、今期の目標頭数は350頭とのこと。これも水源林保護の為には必要な捕獲か。

16:00に雪の三条ダルミに到着。遠くは藍の雪舟、近景は茶の魁夷を偲ばせる景色を堪能した。初級冬山訓練をしながら、17:00ごろ下界の夜景を見下ろす雲取山荘へ到着した。
雲取山荘では、11月初旬より冬期トイレの使用を開始した。

大腸菌検査を三条小屋の沢と奥多摩小屋下の水場で実施し、水場で3個のコロニーが検出された。

投稿: 山根