人工登攀の終焉 :委員のつぶやきコラム

人工登攀の終焉

1966年(昭和41年)7月10日、黒部別山大タテガビン南東壁正面壁鵬翔ルートを丸山隆司、竹内昌博、徳永邦光の3名で初登攀した。
ルートは、基部から登攀終了点まで全長480M、グレード「4級・A1」。
この初登攀を契機に、南東壁は次々と新しいルートが、人工登攀(エイドルート)で開拓された。

その当時は「ヒマラヤ鉄の時代」と云われ、岩壁にハーケンやボルトを打ち込む事は、ルートの難易度を下げない限り、抵抗感が無かった。
しかし、高所登頂も無酸素が当たり前となり、岩壁登攀も前進の為の人工を排し、ルートのフリー化、即、人間自身の力で攀じる思考へと進化した。
クライマーにも、自然環境保全の理念が浸透した証左であろう。
自然は人間の畏敬の対象でもある。

徳永邦光

平成23年度 都岳連 自然保護委員会 予定表

平成23年度 自然保護委員会 予定表  [2011.8.23 3版]

    ※下線の付いたイベントは一般の方を対象としています。

 
委員会
実施内容 /担当
準備事項
都岳連・日山協
2010年 12
5

4(土)企画会議、忘年会

11(土)〜12(日)雲取山 冬季環境調査 /調査

3月〜12月● 水質調査

自然保護指導員申請者確定

※第1土曜日
旧JALビル
12/21(火)日山協自然保護 忘年会

2011年
1
25

25(火)委員会新年会  ※3Fジャンダルム

(上旬)指導員日山協へ申請

日山協新年会
1/15(土) 日山協創立50周年記念式典

2
8

5(土)〜6(日)委員研修会

指導員承認

日山協指導員承認

都岳連予算会議

※第2火曜日

3
22

19(土)自然保護指導員通信 春号発行 /育成
指導員認定証明書交付

●3月〜12月 水質調査

カタクリパトロール隊員募集

指導員認定証明書交付

環境省表彰
6(日)広沢寺清掃
4
26

16(土)〜24(日)カタクリパトロール /調査
開花期により調整

10 環境省 自然公園指導員活動報告
5
31

8(日)カタクリ保護柵の撤収

14(土)委員研修 /研修

15(日)春の自然観察会(城山小峰公園)/啓もう

24(火)新規指導員募集案内

24(火)都岳連総会
担当理事発表

※第5火曜日

6
28

5(日)高尾山クリーンハイキング /啓もう

(未定)新人委員研修

5月24(火)〜6月25(土)自然保護指導員 新規募集期間

環境月間/全国一斉水質調査
※中央区立産業会館6/23変更
7
26

3(日)日山協・自然保護指導員 新規認定実地講習 /育成

9(土)〜10(日)雲取山 夏季環境調査 /調査※中止8/23変更

  ※中央区立産業会館6/23変更
8
23
    ※中央区立産業会館7/1変更
9
2713

15(火)自然保護指導員通信 秋号発行 /育成

  ※第2火曜日
東京体育館 第4 7/23変更
10
25
指導員・公開講習案内 15〜16 日山協全国総会 鳥取 大山
22(土)〜23(日)山岳耐久レース環境調査
29(土)耐久レース清掃[予定]
※東京体育館 第4 6/23変更
11
22

12(土)秋の委員研修(五日市) /研修

13(日)秋の自然観察会(城山小峰公園/啓もう

26(土)日山協・自然保護指導員 講習会(公開) ※8/23変更

 
12
3

10(土)企画会議、忘年会 ※6/23変更

10(土)〜11(日)雲取山 冬季環境調査 /調査

3月〜12月● 水質調査

(未定)自然保護指導員申請者確定 ※第2土曜日
2012年
1
24

24(火)委員会新年会

(上旬)指導員日山協へ申請 日山協新年会
2
14

4(土)〜5(日)委員研修会

(未定)指導員承認

(未定)日山協指導員承認

都岳連予算会議

※第2火曜日

3
27
(未定)指導員認定証明書交付

カタクリパトロール準備開始

(未定)指導員認定証明書交付

環境省表彰

● 3月〜12月は、水質調査を毎月実施しています。

来年の夢 世界最小の花 :委員のつぶやきコラム

来年の夢

今年も残り少なくなりましたが、世界最大の花、「ラフレシア」が今年7月に小石川植物園で咲いたのを覚えていらっしゃいますか。
強烈な匂いで、たった2日の開花とか、テレビでみました。

とたんにそれでは世界最小の花は?
ネットで調べましたら「ミジンコ浮き草」だそうです。0.5ミリの葉?に咲く花、見てみたいです。

種子植物だそうですから花が咲き、実がなるのでしょう。めったに咲かないそうですが、栽培は容易にできそうです。今度横沢入りで、見つけて栽培してみようと思います。

もし花が咲いたらビックニュースです。

椎名 宏子

Web担当で参考リンクを追加しました:「oNLINE植物アルバム」のサイト
ラフレシア
http://plantdb.ipc.miyakyo-u.ac.jp/php/view.php?plant_id=12685&data_id=
ミジンコウキクサ(細かい方がミジンコウキクサ)
http://plantdb.ipc.miyakyo-u.ac.jp/php/view.php?plant_id=11526&data_id=

日山協・自然保護指導員2010年度公開講習会の速報

社)日山協 自然保護指導員 公開講習会2010年度の写真による速報です。

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 2010年11月26日(金) 18:30より、日本山岳協会認定の自然保護指導員 公開講習会が、国立オリンピック記念青少年総合センターにおいて開催されました。
 今回は、日本山岳協の主催、都岳連が主管で、県岳連との合同開催となりました。茨城、神奈川、群馬、埼玉、千葉、栃木などからも広く参加されて、参加者は一般の方を含めて約70名になりました。

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公開講習会は充実した内容で、夜の時間帯にもかかわらず参加者の皆さんの高い意識も感じられました。

日山協関東3県の山岳自然環境保護・保全活動の現状と問題点
 千葉県山岳連盟  自然保護委員長 重政 憲之氏
 埼玉県山岳連盟  自然保護委員長 岩崎 繁夫氏
 神奈川県山岳連盟 自然保護副委員長 松隈 豊氏
 コーディネータ 日本山岳協会副委員長 徳永 邦光氏

山岳団体自然環境連絡会の報告
 山の野生鳥獣目撃レポートの中間報告
  日本山岳協会自然保護副委員長 松隈 豊氏

基調講演
 「山岳団体(山を愛する岳人)への期待と国立公園の役割」
  財団法人国立公園協会研究員(前理事長)  鹿野 久男氏
写真: 日山協自然保護委員長、都岳連自然保護委員長、関東3県の山岳連盟パネラー、鹿野氏の講演
撮影: 宮崎

森づくり見学会(あきる野市)のご紹介 [終了]

あきる野市で森づくり見学会があるそうです。
主催者からのリーフレットの抜粋を次に掲載します。
詳細は問い合わせ先でご確認をお願いします。
p20101122ranger.jpgのサムネール画像
投稿: あまの

→ リーフレットのダウンロード(pdf形式)

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木材の生産現場である森で作業体験した後、加工現場である木工連の工房を見学します。秋川の木材を使うと、地域の豊かな自然が育まれる仕組みを一緒に学んで見ませんか?
当日は、あきる野市が誇る森の番人「森林レンジャーあきる野」がご案内します。

日時  平成22年11月27日(土) 午前9時から午後4時まで
集合  あきる野市役所 午前9時 または、五日市出張所 午前9時30分
対象  18歳以上の方
内容  経済林での林業視察及び作業体験、木工連工房などの視察
参加費  1000円(保険代金等)

※参加を希望する方は電話でお申込みください。 募集人数は先着20名です。

問合せ先  あきる野市役所 環境の森推進室 042-558-1111(内線2551)
受付時間 平日の8:30から17:00
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秋の自然観察会の実施報告 (2010/11/14実施) 紅葉の横沢入

秋の自然観察会の実施報告 (2010/11/14実施) 紅葉の横沢入

2010年11月14日に紅葉の横沢入で行われた秋の自然観察会の写真による速報です。
曇りから晴れの歩きやすい空気の中を秋川から周辺の里山にかけての紅葉を楽しみながら、約40名の参加者を迎えて東京都山岳連盟の自然保護委員会主催の秋の自然観察会が行われました。

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薄紫のヨメナの花、冬イチゴやオトコヨウゾメなどの赤い実、ヤブミョウガやヤブランの紺色の実、フユノハナワラビ、イノコズチやヌスビトハギなどのいわゆるひっつき植物が見られました。
写真や地形のミニ講座の後は、地元で取れたサツマイモとマイタケの天ぷら、そしてキノコ汁をおいしくいただきました。

投稿: 野口

写真: 横沢入での写真ミニ講座、横沢入での昼食、ヤブランの実、大悲願寺

山はみんなの宝!全国大会、国民会議の立上げ [終了]

山岳トイレの整備補助事業廃止をきっかけに始まった山の自然保護と適正利用を考える「山はみんなの宝!全国大会」が開催されます。都岳連の椎名さんも尾瀬の自然保護についての話をします。

【開催のお知らせ】 「山はみんなの宝!全国大会」実行委員会の開催のお知らせのコピーです。
  内容の詳細と参加申し込みは、次の開催のお知らせをご参照ください。 2010/11/5版です。
  →開催のお知らせ(2010/11/30)のダウンロード (pdf形式)

—-実行委員会からの開催のお知らせの内容を以下に抜粋しました。—-

「山はみんなの宝!全国大会」
山の自然保護と適正利用を考える”国民会議”立上げに向けて

【開催趣旨】
国土の70%近くを占める”山”は国民共有の財産(宝)です。山の自然を守り、適正に利用することは、人々の暮らしを守り、健康や楽しみを提供し、安全で健全な地域社会を育む基本です。そのため、すべての人々は山の自然を守り、適正な利用に向けて行動し、立場を超えて協力することが求められています。
山の自然保護と適正利用を考える”国民会議”は、この基本的な考えを共通認識とし、山が抱える問題の改善・解決を図るために、それぞれの立場で役割を分担し、行動で示し、山が本来持つ望ましい姿を実現するために設立します。その設立に向け、山小屋や山岳・自然保護団体はもとより、広く市民・市民会議、企業、行政、研究者に呼びかけ、「山はみんなの宝!全国大会」を下記の通り開催します。

【開催概要】
日時:2010年11月30日(火) 17:00〜20:00(開場16:30)
会場:日本青年館 地下1階中ホール
  〒160-0013新宿区霞ヶ丘町7番1号
  最寄り駅 総武線 千駄ヶ谷駅より徒歩9分
  地下鉄銀座線 外苑前駅より徒歩7分
  TEL.03-3401-0101 FAX.03-3404-0611
主催:「山はみんなの宝!全国大会」実行委員会
定員:300名
参加費:無料 

【参加申込】
  締切日 2010年11月25日(木)
  「開催のお知らせ」の最後にある参加申込書に記入し、「山はみんなの宝!全国大会」実行委員会事務局宛にFAXまたはMailで送ってください。

【問い合わせ先】
  「山はみんなの宝!全国大会」実行委員会事務局(NPO法人 山のECHO内)  TEL.03-3580-7179 

マングローブの森 西表島 :委員のつぶやきコラム

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 今夏、西表島へ行った。
 この島は沖縄本島に次ぐ大きさがありながら、亜熱帯ジャングルが90%以上を占め、人は島の半分にしか住んでいない未開の地を残す自然豊かな島だ。

 観光客が増加するにつれ、自然を観光資源として利用することで、大切な財産を失いたくはない。この島を第二の屋久島にしないため、島の大きさに見合った利用方法を考え、自分たちの手で守ってゆく道を探していると島民が語ってくれた。

 エコツアーに参加し、ゴムボートでマングローブのジャングルへ分け入り、崖から落ちる滝に打たれたり、シュノーケルを付けて熱帯魚や珊瑚礁を観察したりと、手付かずの自然を満喫しながら、この自然を次世代へ引き渡すのは私たちの責務と思った。

小島

写真: 浦内川上流のマリュドゥの滝(日本の滝100選)

イベントへの協力のご案内: 自然保護指導員の方へ 2010年 [終了]

イベントへの協力のご案内: 自然保護指導員の方へ  2010年 [終了]

都岳連自然保護委員会が一般の参加者を対象に実施するイベントについて、運営にご協力いただける都岳連所属の自然保護指導員の方を若干名募集いたします。

●2010年秋の自然観察会

日時  2010年 11月14日(日)自然観察会:あきる野市横沢入

観察会の班に入っていただき、主催者側として参加者の安全や運営の補助をしていただける自然保護指導員を若干名募集いたします。多数の応募があった場合は、先着順を原則として依頼いたします。
希望される方は→自然保護委員会HPからご連絡をお願いいたします。

なお、協力いただく場合には、事前の下見(11月7日日曜JR武蔵五日市駅10:00予定)への参加と観察会の終了後に感想や希望などのレポートをお願いいたします。

●高尾山クリーンハイク [終了]

日時  2010年 6月6(日)クリーンハイク:高尾山

当日編成する参加者の班に入っていただき、参加者への助言などをしてサポートしてくださる自然保護指導員を募集します。
希望される方は→自然保護委員会HPからご連絡をお願いいたします。

※6月5日追記
当日は、京王線 高尾山口駅前 8:40に集合をお願いいたします。事前に簡単な打合せを行います。
また、自然保護指導員の腕章を持参ください。

社)日山協 自然保護指導員 公開講習会のお知らせ 2010年度 [終了]

社)日本山岳協会 自然保護指導員の2010年度の公開講習会を下記のとおり開催します。今回は、日山協主催、都岳連主管で、埼玉、千葉、神奈川の県岳連との合同開催となりました。

日時: 2010年11月26日(金) 18:30から21:00
会場: 国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟5F セ513号室
最寄り駅: 小田急線 参宮橋駅 徒歩5分
対象: 日山協自然保護指導員、2010年度新規指導員申請者、各団体自然保護関係者、および山岳環境保全に関心のある一般の方など
費用: 500円800円 (今年度の新規指導員申請者は無料)  ※合同開催に伴い参加費が変わりました10/26

申し込み: 都岳連事務局へ電話、メールで申し込んでください。

なお、この公開講習会は、2006年(平成18年)4月に自然保護指導員に認定された方、および更新された方の今回の更新の条件にもなりますので、ご留意下さい。
→ 社)日山協 自然保護指導員 更新手続きのご案内 2010年

問合わせ先:
 〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-10 パークサイド7ビル 2F※移転後
 社)東京都山岳連盟 事務局
  電話 03-3526-2550(月から金の13時から17時)
  Eメール:
都岳連事務局宛へ

●●●●●●●●●●●●  プログラム  ●●●●●●●●●●●●
18:00 受付開始

18:30 ご挨拶
 日本山岳協会 自然保護委員長  長谷川 茂
 東京都山岳連盟 自然保護委員長 西山 常芳

18:40 日山協関東3県の山岳自然環境保護・保全活動の現状と問題点
 千葉県山岳連盟  日本山岳協会常任委員 青木 敏雄→岩崎 繁夫 ※変更になりました。
 埼玉県山岳連盟  自然保護委員長 岩崎 繁夫
 神奈川県山岳連盟 自然保護副委員長 松隈 豊
 討議
  コーディネータ 日本山岳協会常任委員 徳永 邦光

19:10 山岳団体自然環境連絡会の報告
 「山の野生鳥獣目撃レポート」中間報告
  日本山岳協会自然保護副委員長 松隈 豊

19:30 基調講演
 「山岳団体(山を愛する岳人)への期待と国立公園の役割」
  財団法人国立公園協会研究員(前理事長)  鹿野 久男氏

20:40 指導員更新手続き、事務連絡
  東京都山岳連盟 自然保護委員会 大島 文雄

21:00 閉会
 閉会後に講師の方を交えて山岳環境保護・保全を考える気楽な食事会を予定しています。お時間のある方はご参加ください。

COP10が日本の名古屋で開催 国際生物多様性年の2010年

COP10-生物多様性条約第10回締約国会議(通称:国連地球生きもの会議)-が、10月11日から29日まで、世界193カ国・地域が参加して、名古屋市で開催される。議長は、菅改造内閣で就任したばかりの松本龍環境・防災大臣。

生物多様性条約の目的

  1. 多様生物性の保全
  2. 生物多様性の構成要素の持続可能な利用
  3. 遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分

 これは生物多様性を保全し、生態系の恵みはその回復が追い付く範囲内で利用する、 その利用で生じる利益は原産国へも配分するということになろうか。
 以上三つの理念を基に、2020年までに達成すべき世界目標「名古屋タ-ゲット」、利用国と原産国の利益配分を定める国際ル-ル「名古屋議定書」の採択を目指す。

 全世界の人々が、日本の生活レベルになれば、地球の2.3個分の資源が必要とされる。日本は29位だが、世界中が2位の米国並みに達すれば、地球5個分が必要となると云う。
 環境省発表のレッドデータブックは、日本国内で3,155種の動植物が、消滅の危機に晒されているとしている。世界では、毎日毎日100種類が消滅していると云われている。恐竜時代は、1世紀に1種類の滅亡であったと云うから、地球は今、有史以来のとめどもないスピ-ドで、破滅へと向かっているのかもしれない。
 COP10を契機に、日本は栄誉ある議長国として、先進国と発展途上国の利害の調整に努め、強いリ-ダーシップを発揮して、水の惑星、青い地球の滅亡への道に、歯止めを掛ける事が責務ではないだろうか。

投稿: 徳永 邦光

巻機山景観保全ボランティアーズに参加して

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去る8月22日〜23日、「巻機山景観保全ボランティアーズ」に参加するため、真夏日が続く都心を抜けて、涼しい高地へ・・・
のはずが、標高1500Mを越えても変わらず暑かった。。。。
巻機山は多雪のため雪解けが遅く、山頂一帯は過湿状態におかれ樹木類が入り込めず、夏季の短期間でも生育できる草本植物で占められます。湿原の一種、雪田草原が美しい山です。
かつての巻機山は、登山者の踏みつけなどで植生が破壊され、裸地化と侵食の拡大、地塘破壊などを誘発していたそうです。
私は始めての参加でしたが、巻機山景観保全ボランティアは30年近くの歴史があります。今年の作業は、8合目付近の登山道が広がってしまった箇所にヒゲノガリヤス(裸地のパイオニア種)の種をまき、緑化ネット敷き、肥料撒き。避難小屋から山頂への登山道脇の池塘のミヤマホタルイ株を掘り取り、それを乾上った地塘へ客土。これらの作業に微力ながら参加させていただきました。

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登山者の一人として、自分の一歩が自然に与えるインパクトの大きさに矛盾を覚えることがしばしばですが、このようなボランティアを通して、美しい光景を後世に残し、山で得た恩恵を少しでも恩返しできる一助を担えればと考えます。
巻機山景観保全ボランティアーズの代表である松本清氏を中心に東京農業大学関係者らが30年近く、毎年精魂こめて保全してきた巻機山。訪れる機会がありましたら、ボランティアの皆さんの30年におよぶ試行錯誤の成果をみて知っていただき、登山者の皆さんにも自然保護・保全に関心を持っていただければ幸いです。
(参加者:岡田、福田、長谷川)

投稿:はせがわ

写真:作業前の竜王の池 エゾホソイ、 裸地化した場所に植生を復元させるために竜王池のエゾホソイをブロック移植している様子、 朝日平付近の植生復元の様子
撮影:福田

社)日山協 自然保護指導員 更新手続きのご案内 2010年 [終了]

社)日本山岳協会 自然保護指導員 更新手続きのご案内 2010年

 社)日本山岳協会 自然保護指導員の皆様には自然保護活動にご協力をいただき、厚くお礼申しあげます。
 さて、社)東京都山岳連盟から自然保護指導員の登録、更新を行い有効期限の5年を迎える方は更新の時期となります。更新の対象になる自然保護指導員の方には、来年度からも引き続き自然保護指導員としてご活躍いただきたく、更新の手続きをお願い申しあげます。
 なお、5年前の住所や電話番号の変更などで連絡がつかない方もあり、11月に入っても都岳連から連絡が届かない対象者をご存知の場合は事務局までご連絡をお願いいたします。

1.更新の対象者について
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自然保護指導員 証明書の有効期限が、平成23年3月であることで確認できます。
これは、2006年(平成18年)4月に認定された方、および更新された方が対象になります。(2005年11月に、東京都山岳連盟経由で新規に申請された方、および更新の申請をされた方になります。)

2.更新のための条件について

次の(1)の条件を満たすこと、または(2)のレポートの提出のいずれかが更新の条件になります。
(1)都岳連自然保護委員会主催の2006年4月以降の次の行事への参加
 自然保護指導員の講習会
 カタクリパトロール、クリーンハイク(清掃山行)、自然観察会

(2)次の何れかのレポートの提出
 フィールドレポート2回以上
 山岳における自然保護について
 自然保護活動の具体的実績について

3.更新の手続について

(1)更新申請書に必要事項を記入の上、都岳連事務局にご郵送ください。
 更新申請書は、こちらよりダウンロードできます。
  → PDF形式の更新申請書    (Adobe Readerなどで表示、印刷できます)
  → 表計算形式の更新申請書  (ExcelやOpenOffice.org 3.2などで記入できます)

(2)自然保護指導員更新料(更新料、および事務手数料)を郵便振替でお振込みください。
 「自然保護指導員 更新料」と書いて、3,000円をお振込みください。
 郵便振り替口座番号 00130-9-317605
 振込先名称    (社)東京都山岳連盟

(3)申し込みの締め切りは、2010年11月30日まで

4.問合わせ先

 〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-10 パークサイド7ビル 2F※移転後
 社)東京都山岳連盟 事務局
  電話 03-3526-2550(月から金の13時から17時)
  Eメール:
都岳連事務局宛へ

5.自然保護指導員の講習会について

 更新の条件にある自然保護指導員の2010年度の講習会をつぎの日程で実施いたしますので、ぜひご参加ください。
 なお講習会の詳細については、別途ご案内いたします。

 11月 26(金) 国立オリンピック記念青少年総合センター

岳人達の憩いの場に :委員のつぶやきコラム

周囲の反対・心配を押し切って前職と180度と言っていい位違った職種である「おでんと山賊料理の店・川端」を飯田橋駅近くに開業して3年と8ヶ月、皆様のご支援により順調に営業しております。

この間、子供の頃から慣れ親しんだ山登りや、1991年から参加させて頂いてる自然保護委員会の活動を通じて知己を得た全国の岳人のご好意により、旬の山菜やキノコ、ユズやアケビといった山の果実、イノシシやシカとウマ等の獣肉などなどの東京では珍しい食材を送って頂きお客様に提供しております。
是非お立ち寄り下さい。なお、土日・祝日は山行のためお休みさせて頂いております・・・

小高令子

山岳トイレの整備補助事業廃止への意見書 2010/07/22

  2010年6月の事業仕訳けで山岳トイレの整備補助金がカットされました。受益者が負担すべきとの理由です。山小屋、山をもつ地方行政、登山者、自然保護団体等が集まり、次の様な文を発表しました。

声明文

 6月9日、環境省行政事業レビューで「山小屋トイレ整備補助事業」*に『廃止』の判定が下されました。山に親しみ、自然を愛するすべての人々にとって衝撃的な出来事でした。この事業は山小屋トイレの整備に大きな貢献をしてきたからです。
 富士山、日本アルプスなどの高山から身近な里山まで、山は国土の骨格を形成し、美しい日本の山は世界に誇る国民の共有財産です。山の自然を守り、利用するうえでトイレは必要不可欠な施設であり、山小屋トイレは、公衆トイレに代わる公共的役割を担っています。しかも、トイレの未整備や整備が不適切なことによって、自然環境の汚染源になっていることなどから、緊急に整備が必要な山小屋トイレは、いまも全国に数多く存在しています。
 山岳地域においては、トイレ整備にかかる工費は膨大になります。公共的役割も担う山小屋トイレの整備促進には国からの支援が不可欠です。山岳自然環境の保護を図るために、環境に配慮した山小屋トイレ整備の促進を以下の通り強く訴えます。

*正式には環境省の「山岳環境等浄化・安全対策緊急事業費補助」事業

1.自然公園等での山岳地の公営・民営の山小屋トイレ・し尿処理施設の整備・改善に対し、国からの一層の支援が推進されるよう、特段の配慮を要望します

1.自然公園等の山岳地を対象に、「山岳環境保全のための利用と施設整備のあり方に関する総合計画」を国は早急に策定することを要望します

以上

2010年7月22日
「山はみんなの宝!全国集会」賛同人一同