長い目で見ると植物は変わる :委員のつぶやきコラム

80年生きて、地球の大自然を見て来た。地球の大自然を簡単に、人間の力では変えることは出来ない。又、地球温暖化と言う言葉も良く使われる。暑い年や、寒い年はあるけれど、地球の赤道近くは50℃近くになり、北極・南極はマイナス50℃近くにもなり、約100℃の差の中で、人間・動物・植物は生きている。2千万年古い化石を見るとき、相当の数の絶滅した動植物もあり、現在も絶滅危惧にさらされている動植物の現状がある。

60年以上、山を歩いていると、山の植物は変わって来ている。カタクリや笹が消えたり、フキが消えているようなことが多く見られる。植物は連作を嫌うからでしょうか。畑でカタクリ粉を生産していた農家は、日本で一軒もなくなった。笹の葉などを製薬会社に出していた農家も、数十年毎に場所を変えているようだ。植物は連作を嫌う為に、その畑の土壌を変えてやらなければならいので、耕したり、肥料を与えたり、畑を移転させたりする。又、植物によっては、自ら蔓を延ばして移動していく。

何もせず、じっと見守って行くことも、自然保護のひとつかと思うが、大切にしていく事を考えるのも自然保護のひとつと思います。

野本秀旺

春の自然観察会の実施報告 (2011/5/15実施) 新緑の里山ハイク

「新緑の里山ハイキングと自然観察」  弁天山・網代城山コース  あきる野市五日市

5月15日(日)の観察会は天気にも恵まれて心地よい風と緑の中でのハイキングになりました。

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天気は晴、JR五日市線の武蔵増戸駅前へ午前9時に参加者が集まる。受付で資料を受け取り、スタッフと共に駅から7分程の観察会のスタート地点になる山田大橋の下、秋川川畔の広場へ集合する。
開会式では、主催者を代表して西山自然保護委員会委員長の挨拶、本日の予定、講師紹介、各班のスタッフを紹介し、参加者の班分けをする。班毎に自己紹介、ストレッチなどをして出発。(9時25分)

網代公民館前からコースに入ると小さな谷地田がある。貴志島神社の鳥居から参道の山道を登る。神社の前を通り、奥の院の洞窟前へ到着。藤井講師の話を聞いて洞窟の中を見学。ひとしきり登り弁天山の頂上へ到着して眺望を楽しむ。
急降して鞍部から急登する。山ツツジ、ウツギ類の花が見られる。
城山の頂上で昼食。藤井講師から「断層、地震など」の話を聞く。ハナイカダの花も見られジャケツイバラのトゲに皆が感心する。急降して高尾の集落から道路へ出る。

小峰公園で休憩をしながら、五日市警察署の山岳救助隊員でもある渡邊警部補からの「山の事故防止について」、宮崎委員からの「山の写真の写し方」の話を聞く。

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 廣徳寺へ寄り、秋川川畔の東屋、やまぼうしに到着。山菜汁と山菜天ぷらを賞味して15時過ぎに無事終了した。
 短い時間であったが、参加の皆さん方は満足の様子でした。

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また、帰りに希望者は近くの畑でノラボウという菜を摘んでお土産にしました。

参加者 40名

担当: 森谷(CL)、小原(SL)
講師: 自然保護委員会委員により実施している
[地質・地勢]藤井、
[植物]椎名、大島、徳永、西山、猪狩、山根、渡邊、新村、宮崎、野口、福田、菊池、笠松、石井
料理班:小高、小林、西川、天野、野歩路会(酒匂、鈴木)

投稿:森谷

カタクリパトロール 2011報告

 2011年度の自然保護委員会恒例行事、奥多摩御前山カタクリパトロールは、4月16日にカタクリ保護柵を設置、以降25日までパトロールと携帯トイレのPR活動やアンケート、5月8日に保護柵を撤収して一連の活動を無事終了しました。
 57名(延べ103名)の方々にご協力を頂きました。心から感謝申し上げます。

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 今年はここ数年続いた暖冬傾向とは様相を異にし、奥多摩も積雪が多かったことや春先の寒さもあって開花時期が予想よりも大幅に遅れ、また、その後のお天気も概して低温に推移したため花の期間が長いように感じられました。パトロール最終日にも今を盛りと咲いたカタクリの花が多く見られ、撤収の手も休みがちになったほど開花予想の難しさを改めて痛感しました。
  また、カタクリの絶対数の減少、生育場所の高度化、林床部への移動に伴い、保護柵設置場所選定にも試行錯誤を重ねていますが、今年は一昨年より実施した御前避難小屋から大ダワ方面を更に強化、新たに惣岳山頂から奥多摩湖側や体験の森カラマツの広場周辺にも保護柵を延ばしました。
  来年以降は大きな片葉が多数見られた湯久保尾根方面にも伸長を検討したいと思います。そのような次第で、特に設置日・撤収日のマンパワー不足が予想されます。来期以降の各位の更なる協力をお願いする次第です。
 
 パトロールに際して登山者の皆様から頂いたアンケートについては現在集計中。この季節の御前山に登る登山者の傾向、携帯トイレの普及状況、登山コ-スの人の流れ等々、貴重なデータになると思います。これまで蓄積されたアンケート結果とともに、今後の山岳環境保全活動に活かしたいと思います。
 本当にありがとうございました。

小高 令子

写真: 小高、森谷