カタクリパトロール 2011報告

 2011年度の自然保護委員会恒例行事、奥多摩御前山カタクリパトロールは、4月16日にカタクリ保護柵を設置、以降25日までパトロールと携帯トイレのPR活動やアンケート、5月8日に保護柵を撤収して一連の活動を無事終了しました。
 57名(延べ103名)の方々にご協力を頂きました。心から感謝申し上げます。

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 今年はここ数年続いた暖冬傾向とは様相を異にし、奥多摩も積雪が多かったことや春先の寒さもあって開花時期が予想よりも大幅に遅れ、また、その後のお天気も概して低温に推移したため花の期間が長いように感じられました。パトロール最終日にも今を盛りと咲いたカタクリの花が多く見られ、撤収の手も休みがちになったほど開花予想の難しさを改めて痛感しました。
  また、カタクリの絶対数の減少、生育場所の高度化、林床部への移動に伴い、保護柵設置場所選定にも試行錯誤を重ねていますが、今年は一昨年より実施した御前避難小屋から大ダワ方面を更に強化、新たに惣岳山頂から奥多摩湖側や体験の森カラマツの広場周辺にも保護柵を延ばしました。
  来年以降は大きな片葉が多数見られた湯久保尾根方面にも伸長を検討したいと思います。そのような次第で、特に設置日・撤収日のマンパワー不足が予想されます。来期以降の各位の更なる協力をお願いする次第です。
 
 パトロールに際して登山者の皆様から頂いたアンケートについては現在集計中。この季節の御前山に登る登山者の傾向、携帯トイレの普及状況、登山コ-スの人の流れ等々、貴重なデータになると思います。これまで蓄積されたアンケート結果とともに、今後の山岳環境保全活動に活かしたいと思います。
 本当にありがとうございました。

小高 令子

写真: 小高、森谷