情報を伝えて自然保護の広がりを願う :委員のつぶやきコラム

p20110430cactus.jpg子供の頃にサボテンを買ってから何本も腐らせたが、これが絶滅危惧種とは後に知った。変わった形のものほど希少で、生育環境にこだわる。マダガスカルなどの原産地では農地化や園芸家向けの採取で激減していると聞く。
希少で生育環境を選ぶことでは山で出会った高山植物も似ている。レジャーや撮影での生育地への侵入や販売目的の盗掘も似ている。
状況が理解できれば影響の少ない行動がとられると思う。高尾山の清掃登山から入った自然保護委員会で、仕事で慣れたインターネットを活かして情報を共有し、協調者が増えることを願っている。

野口

写真: 日本で購入できるサボテン
参考: Red Data Book (imagesタブに写真がある)https://www.iucnredlist.org/

高尾山のクリーンハイクのご案内 2011年度 [終了]

セッコクの花咲く高尾山クリ−ンハイキングのご案内 (2011年度) [終了]

p20100606inamori.jpg 新緑の高尾山で登山道の清掃ハイキングとセッコクの花の観賞を行います。
 ゴミの無い、花と緑の美しい山。自然環境保全活動の裾野を一緒に広げていきましょう。

実施日  2011年6月5日(日)世界環境Day 雨天決行
集合   京王線 高尾山口駅前 午前9時
     (東京都山岳連盟の青い旗が目印です)
申し込み 不要、集合場所に直接お集まりください。
     受け付け時に主催者負担で1日有効の傷害保険に加入します。
参加費  無料
持ち物  昼食、水、雨具、軍手、ゴミばさみなど
     日帰りハイキングのスタイルで参加してください。
解散   午後1時ごろ、高尾山山頂で感謝状を差し上げて解散になります。
主催   (公社)東京都山岳連盟 自然保護委員会
問い合わせ
     (公社)東京都山岳連盟 事務局へ電話かメールでお願いいたします。
      Tel: 03-3526-2550(月から金曜日の13時 – 17時)
      E-mail: ※都岳連事務局宛に

 6月は全国環境月間です。当委員会では、国連が定めた6月5日の世界環境デーに一番近い6月第一日曜日に、この企画を20年近くも続けています。毎年、多くの方が参加してくださいます。
 この時期は、杉の木などに着生するランの「セッコク」の花が美しく咲いていて参加した皆さんが楽しまれています。双眼鏡か望遠鏡があればよく見えます。この他に、シャガ、ジャケツイバラ、サイハイランなどの花も見られます。
 気象やハイキングなどの話もあります。お友達、ご家族で、お一人でもお気軽にご参加ください。
 なお、多人数の団体での参加の方は予め都岳連事務局にお申し出下さい。

写真:  イナモリソウの花

カタクリの保護柵、ロープの設置をしました

カタクリパトロールの初日の4月16日、ハイカーなどがカタクリの自生地に踏み込まないようにカタクリ保護柵、ロープの設置をしました。

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カタクリは一週間から10日位遅れているようです。
月夜見から、大ダワ方面、避難小屋近辺、御前山頂上の尾根などでは出ている葉は少なく、花もつぼみが少し見られた状態でした。体験の森のカラマツ広場の周辺も同じような状態でした。ただ、奥多摩湖へのコースにはカタクリが多く開花していたようです。 
トチの木広場の周辺ではハシリドコロが少し大きくなり、上の方では芽がようやく出た状態です。アズマイチゲの花が見られました。植物を観測している地点ではコバイケソウがようやく芽を出していました。

記事:森谷、 写真:森谷、宮崎

自然保護委員会について

 近年の急激な地球温暖化などにより、氷河は急速に細り、北極海では氷の減少で白熊が生息できなくなり、南太平洋の島国ツバルは海面下に沈むそうです。46億年前に誕生した地球は、わずか260年前の産業革命以降に急激に、私たちの存在する基盤である自然環境を破壊する道を歩んでいるそうです。
 温暖化対策の重要課題であるCO2削減では、日本の削減目標の半分を森林による吸収としていますが、この森林は山岳丘陵地帯を覆って守っています。一方で、世界でも稀少な日本の山岳森林には、人間や動物の行為により容易に荒廃するという脆弱性があります。
 自然を活動フィールドとしたスポーツ、文化活動である登山やハイキングでは、自然からの恩恵を享受すると共に、その自然を後世に引き継ぐことが重要です。私たちは、あらゆる場面で、自然環境への悪影響や干渉を最小限にする行動規範を身につけ、広げてゆきたいものです。
 自然保護委員会は、公益社団法人 東京都山岳連盟の専門委員会のひとつで、都岳連の山に関する自然保護活動を担うと共に、自然の重要な役割と保護を広く市民にアピールしています。
 委員会を毎月開き、約30名の委員が具体的な活動内容を決めています。山の美化、フィールドの情報収集、カタクリの保護、定期的な水質などの調査、自然保護指導員の育成、自然観察会を通じての社会・市民の意識向上など多様な活動を行っています。
 また、委員会の活動と並行して、委員個人としても尾瀬の湿原の復元や監視巡回、巻機山や丹沢での登山道の整備やお花畑の回復、五日市の里山保全などを行っています。
 委員の得意や関心などを原点に微力ながら「継続は力なり」を合言葉に、自然環境保全の活動の一端を担っています。

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