中止となりました。山岳自然環境セミナー第3回 山岳団体自然環境連絡会

第3回山岳自然環境セミナー山岳団体自然環境連絡会
【新型コロナウイルスの対策のため、本セミナーは中止となりました。】
山の環境に興味を持っていただきありがとうございます。 2020/02/24更新
テーマ: 山は誰が守るのか 〜山小屋から見た山の環境〜
山を舞台にした登山は世代を超え、様々な利用形態の広がりのなかで多様化し拡大の方向となっています。多くの人が山を気軽に親しめるようになった反面、誰が山の自然環境を守り、誰が登山道を維持管理するのか、誰がその費用を負担するのか、私たち登山者は深く考えず歩いています。
本セミナーは、宿泊施設の提供、登山道の維持管理、遭難者の救助活動、自然環境の保全など、登山者が安全・快適に山を楽しめるサービスを提供してきた山小屋の公共的な役割の現状と課題を議論し、誰がどう山岳の環境を守るのかを考えます。
これからの山の適正な利用のあり方や、山の自然環境保全を考える良い機会であり、多くの方のご参加を期待します。
◆日程: 3月29日(日) 13時〜17時 (受付開始 12:40)
◆場所: 国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟401号室
 小田急線 参宮橋駅 7分、地下鉄千代田線 代々木公園駅 10分
◆内容 敬称略
◎基調講演: 日本の山が危ない 〜登山の経済学〜
 講演者 週刊ダイヤモンド編集部 鈴木洋子
◎ディスカッション: 山の保護と利用に、山小屋、登山者、行政のできること
1.パネリストからの報告
 (1)「三ッ峠での自然保護活動の歩み」 三ッ峠山荘 中村光吉 
 (2)「山小屋の現場から見た登山の現状」 殺生ヒュッテ 山本 さよ子
 (3)「山岳利用の現状と課題」 環境省自然環境局自然環境情報分析官 徳丸 久衛
2.討議&質疑応答 モデレータ: 日本ヒマラヤン・アドベンチャー・トラスト 張 晶子
◆参加費(資料代): 700円(学生無料)
◆参加予定人数:  100人
◆申し込み方法は、2月中旬頃に掲載
リーフレットはこちらからダウンロードできます。
主催 山岳団体自然環境連絡会
構成メンバー: (公社)日本山岳・スポーツクライミング協会、日本勤労者山岳連盟、(公社)日本山岳会、(NPO法人)日本ヒマラヤン・アドベンチャー・トラスト、(公社)東京都山岳連盟、(公社)日本山岳ガイド協会、山はみんなの宝クラブ

奥多摩小屋のテント利用 再開に向けて協議を始める

令和2年度より五十人平(奥多摩小屋付近)のテント利用の再開に向けて環境省、東京都、奥多摩町で協議を始めるそうです。
その前提として、自然公園法上の公園管理計画では奥多摩小屋は現在「宿泊施設」としてのみ許可されている(つまり、野営場としての許可は受けていない)ところから、これを『野営場』に変更しなければなりませんが、その変更についても土地所有者の東京都水道局も、許可を出す環境省も了解しているとのことで、テント場再開に向けてかなりの進捗といえます。
この情報は2020年1月24日(金)に田村利光 東京都議会議員より電話で頂きました。1月23日に東京都環境局自然環境部緑環境課からの連絡があったとのことです。
小屋の解体時期についての言及はなかったようですが、ここにきて漸く良い方向に動き出したようです。
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写真:2019/12/08の自然保護委員会の雲取山環境調査時に撮影
奥多摩小屋のテント場(閉鎖)、水場に下りる登山道、奥多摩小屋(閉鎖)、奥多摩小屋トイレ(閉鎖)

奥多摩小屋の状況 2019.10.29調査の報告 

2019.10.26~27に、台風19号の爪痕が色濃く残る奥多摩へ行ってきました。
奥多摩の登山道は未だ通行止め、通行注意箇所が多々あり、当初予定していた稲村岩尾根ルートが使えないため鴨沢から入山した。七ツ石山からブナ坂の巻き道も閉鎖のため、マムシ岩からまず七ツ石小屋に向かい、更に千本ツツジへの分岐に荷をデポして、七ツ石山、ブナ坂へ。奥多摩小屋を往復し、鷹ノ巣避難小屋に宿泊、翌朝石尾根を奥多摩町に下山ました。
奥多摩小屋が閉鎖されてから7か月近くを経過し、無住状態で老朽化した建屋が台風に耐えられたか心配されたが、小屋は外から見る限りダメージを受けた様子はなく、また今期奥多摩町で予算化された解体作業は全く進んでいない様子だった。
違法に張られたテントもなく、閉鎖されたことは広く行き渡っているようである。しかし、テント場から水場に下りるルート上には倒木が通路を塞ぎ、通行に難渋した。
また、水場は崩れて体をなさず、斜面を流れ下る大量の雨水が滝のように水場の落ち口に直接注いでいた。この水が飲料に適するかどうかは調査が必要と思う。
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小屋から鷹ノ巣避七ツ石山に登り返し、鷹ノ巣難小屋までは石尾根巻き道を利用した。登山道には折れた小枝が目についたものの、通行に全く支障はなかった。
鷹ノ巣避難小屋は奥多摩小屋閉鎖の影響か、予想に反し大賑わい。小屋宿泊者は16名で、我々パーティーのうち3名は土間に寝た程。小屋利用者意外にも、テントを張るパーティもあった。
翌朝、鷹ノ巣山へ。薄曇りではあったが十分に展望を楽しみ、更に六ツ石山を越え、奥多摩町まで石尾根を下った。途中、エスケープルートとなる三ノ木戸山分岐から先の林道は通行止めとなっているが、石尾根ルートには特に問題箇所はなかった。
奥多摩町は断水が続いていた。駅前の飲食街もやっと26日から営業を再開した店舗が多いとのことであるが、まだまだ給水車に頼った生活が続いている集落もある。
完全な復旧は未だ遠いとの印象を受けた山行であった。
小高 記
写真:雨水が流れる水場跡、日原街道を廻避する看板